家具と植物の上手な組合わせ方

家具と植物。どちらも空間をつくる上で欠かせない存在ですが、その関係はとても繊細です。
CAGUUUのインテリアコーディネーターが考えるのは、「家具を主役に、植物で呼吸を与える」バランス。今回は、家具と植物を調和させるための視点と工夫をご紹介します。

家具を引き立てる「静かな脇役」

家具は空間の主役。素材や高さ、色味などがその部屋の印象を決定づけます。そこに植物を添えることで、空間にやわらかな呼吸感が生まれます。

木の質感やファブリックのやさしさをより自然に感じさせるために、植物を「家具の魅力を引き出す存在」として配置します。主張しすぎず、さりげなく調和するグリーンが理想です。

家具のスタイルに寄り添う選び方

植物を選ぶときのポイントは、「家具の延長としてどう見えるか」。木質家具が中心の空間では、ラタンやリネンなど自然素材の鉢やバスケットを合わせて、温もりを崩さずに統一感を。一方で、スチールやガラスのモダンな空間では、直線的なフォルムの植物でラインを引き締めると、全体がすっきり整います。

また、高さやボリュームのバランスも大切。ソファやテーブルとのスケールを合わせることで、家具が一番きれいに映える空間になります。

素材と色でつなぐ、統一感のある空間

家具の素材感を起点に、空間全体のトーンを整えるのがおすすめ。木製家具なら、自然素材のグリーンやファブリックを合わせて心地よい温度感を演出。メタルやガラスなどのクールな素材には、無彩色の鉢や小物で静かな印象を保ちます。

色味のバランスは家具が主役になるように、淡いトーンの家具には深みを、ダークトーンの家具には抜け感を。植物は単なる飾りではなく、素材感を引き立てるデザイン要素として機能します。

空間ごとに異なる「植物の役割」

部屋の使い方や家具の配置によって、植物の表情も変わります。家具と植物が一体となり、暮らしの心地よさをデザインします。

リビング：ソファやテーブルと高さの近い植物で、家具の間にグリーンを入れ、空間にリズムと奥行きを生みます。

寝室：静けさを壊さないよう背丈の低い植物で、照明やファブリックと馴染む、穏やかなトーンが理想です。

水まわり：小物感覚で、収納や鏡まわりの素材感を引き立てるように、小ぶりなグリーンをそっと添えます。

CAGUUUコーディネーターが選ぶ
家具と植物のベストバランス5選

１.ジャパンディスタイル

日本の和の落ち着きと北欧のシンプルさを融合したスタイルです。木や竹などの自然素材を使い、落ち着いた色合いで、シンプルで機能的な空間を作ります。全体の雰囲気は温かく、心が落ち着く空間になります。

２.北欧モダン

明るい色を基調にした北欧生まれのデザインです。木の家具で温かみを出し、シンプルで実用的にまとめられています。自然光を取り入れやすい、明るく親しみやすい空間が特徴です。

３.ミッドセンチュリー

1940年代から60年代に流行したレトロでモダンなスタイルです。曲線や角の丸い家具、ウッド素材とアクセントカラーを組み合わせ、遊び心がありながらも温かみのある空間を演出します。

４.インタモダン

無駄を省いた現代的で都会的なスタイルです。モノトーンやニュートラルカラーで統一し、直線的なデザインとガラスや金属などの素材感を活かします。クールで洗練されたスタイリッシュな空間が特徴です。

5.地中海モダン

地中海モダンの空間では、観葉植物が自然な曲線と色合いで家具の質感やラインをやわらげ、リゾートのような調和と生命感をもたらします。

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家具を引き立てる「静かな脇役」

家具のスタイルに寄り添う選び方

素材と色でつなぐ、統一感のある空間

空間ごとに異なる「植物の役割」