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【専門家監修】失敗しないダイニングテーブルの選び方|6つの重要ポイントを徹底解説

CAGUUU編集部

2025-12-03

目次

失敗しないダイニングテーブル選びとは?

ダイニングテーブルの選び方で悩んでいませんか?ダイニングテーブルは家族が毎日使う家具だからこそ、選び方を間違えると日々の暮らしにストレスが蓄積します。この記事では、インテリアコーディネーターとして数百件のダイニングテーブル選定に携わってきた経験から、本当に重要な6つのポイントを詳しく解説します。

監修者プロフィール:インテリアコーディネーター山田美咲

山田 美咲 プロフィール画像

監修者

インテリアコーディネーター

山田 美咲(やまだ みさき)

住宅メーカーでの設計経験10年、これまで500件以上の家具選定に携わる。「暮らしやすさを形にする」をモットーに、実用性とデザイン性を両立した空間づくりを提案しているインテリアの専門家。

① テーブルサイズと生活動線|サイズの失敗は「暮らしのストレス」に直結する

なぜダイニングテーブルのサイズ選びが最重要なのか

ダイニングテーブルのサイズ選びは、「見た目」ではなく使用人数と生活動線から逆算することが何より重要です。大きすぎると通れない・小さすぎると窮屈、といったストレスは、毎日の積み重ねで「このテーブル、失敗だったかも…」という後悔に直結します。

 

これまでの相談事例を振り返ると、サイズ起因の悩みの多くは「ショールームで見たイメージだけで決めてしまった」「来客時だけを想定して大きすぎるサイズを選んだ」というパターンでした。広い展示空間ではコンパクトに見えたテーブルも、天井の低い自宅に置くと一気に存在感が増し、動線を圧迫してしまいます。

 

基本的に、テーブルサイズは「使用人数 × 必要スペース + 動線」で考えます。単に「4人家族だから4人掛け」と決めるのではなく、「ふだん何人で座ることが多いか」「テーブルの横を人がどれくらい通るか」まで含めて検討することがポイントです。

ダイニングテーブルの使用人数別の基本サイズ

ダイニングテーブルを選ぶ際、まず確認すべきは使用人数に応じた適切なサイズです。2人用、4人用、6人用で推奨サイズが異なります。

使用人数 推奨ダイニングテーブルサイズ 最小サイズ
2人用 幅80-90cm × 奥行75-80cm 幅70cm × 奥行70cm
4人用 幅120-140cm × 奥行80-85cm 幅110cm × 奥行75cm
6人用 幅160-180cm × 奥行85-90cm 幅150cm × 奥行80cm

重要ポイント: 1人あたりの必要幅は最低60cm、ゆとりを持たせるなら70-75cmが理想です。奥行きは最低40cm必要で、対面で座る場合は合計80cm以上確保しましょう。

生活動線を守る「黄金ルール」

テーブルを置いた後の動線確保が、暮らしやすさを左右します。テーブルと壁の間には最低60cmの通路幅が必要です。これは椅子を引くために必須のスペースです。人が快適に通行できる動線としては最低80cmを確保しましょう。特にキッチンへの動線は配膳時にスムーズに移動できるよう、90〜100cmあると理想的です。

実際の計算例を見てみましょう。

 

よくある失敗パターンと対策

失敗例1: ショールームで見た印象だけで決めた
ショールームは天井が高く広いため、実際の部屋に置くと圧迫感が出ます。必ず自宅の寸法を測ってから選びましょう。

 

失敗例2: 来客時を想定しすぎた
「たまに6人で使うから」と大きめを選ぶと、普段の2-4人使用時に空間を圧迫します。伸長式テーブルや、普段はコンパクトに使える設計を検討しましょう。

 

成功の秘訣は、マスキングテープで床にテーブルサイズを再現してみることです。椅子を引いた状態、人が通る様子を実際に試すと、カタログでは分からない使い勝手が見えてきます。

② テーブルの高さと椅子の相性|「座り心地の80%は高さバランスで決まる」

差尺(さじゃく)が快適性のすべて

差尺とは、テーブル天板と椅子座面の高さの差のことです。この数値が体格に合っていないと、長時間座ると疲れやすく、食事や作業が苦痛になります。

理想的な差尺の計算式:
差尺 = 身長 × 0.55 ÷ 3

身長 理想の差尺 テーブル高70cmの場合の椅子高
150cm 27.5cm 42.5cm
160cm 29.3cm 40.7cm
170cm 31.2cm 38.8cm
180cm 33.0cm 37.0cm

一般的なダイニングテーブルの高さは70-72cmです。家族の身長差が大きい場合は、椅子の高さで調整するか、平均的な差尺28-30cmを基準に選びましょう。

高さが合わないとどうなる?

差尺が大きすぎる場合、つまりテーブルが高すぎると、肩が上がった姿勢になり肩こりの原因になります。食事や作業時に腕が疲れやすく、特に子どもは食べにくさを感じるでしょう。

反対に差尺が小さすぎてテーブルが低すぎる場合は、前かがみの姿勢になり腰痛の原因となります。足を伸ばせず窮屈で、長時間座ると疲労が蓄積してしまいます。

椅子選びの重要性

テーブルの高さは変えられませんが、椅子なら調整可能です。

椅子を選ぶ際に確認すべきポイントがあります。まず、座面高が調整できるかどうかです。昇降式チェアなら家族全員に対応できます。次に座面の硬さも重要で、柔らかすぎると座ったときに沈んで差尺が変わってしまいます。そして背もたれの高さと角度も用途によって最適なものが異なります。食事用なら低めが適していますが、作業用なら高めが良いでしょう。

 

テーブルと椅子は必ずセットで検討してください。テーブルだけ先に買って後から椅子を探すと、差尺が合わず快適性が大きく損なわれます。実際に座って、肘がテーブルに自然に置ける高さかを確認しましょう。

子どものいる家庭の特別な配慮

成長期の子どもがいる場合、高さ調整可能な椅子や、足置きステップを活用することをおすすめします。足が床につかない状態での食事は集中力を欠き、姿勢も悪くなります。

③ 天板素材の選び方|「素材は"質感・耐久・手入れ"すべてを決める」

ダイニングテーブルの素材選びは「暮らし方」で決まる

ダイニングテーブルの天板素材は見た目の美しさだけでなく、日々のメンテナンス性や耐久性に直結します。無垢材、突板、メラミン化粧板など、素材によって特性が大きく異なります。「どんな使い方をするか」を明確にすることが、最適なダイニングテーブル素材選びの第一歩です。

ダイニングテーブルの主要素材の特徴比較

素材 質感 耐久性 耐水性・耐汚性 メンテナンス 価格帯
無垢材 ★★★★☆
(温かみ・経年変化)
★★★☆☆
(傷はつくが味になる)
★★☆☆☆
(水・熱に弱い)
やや手間
定期的なオイルなど
中〜高
突板 ★★★★☆
(天然木の表情)
★★★☆☆
(反りにくい)
★★★☆☆ 普通 中〜高
メラミン化粧板 ★★☆☆☆
(質感はやや人工的)
★★★★☆
(傷に強い)
★★★★☆
(水・汚れに強い)
簡単
(水拭き中心)
低〜中
ガラス ★★★☆☆
(抜け感・モダン)
★★☆☆☆
(割れ・欠けリスク)
★★★★☆
(水に強いが指紋が目立つ)
簡単だが
こまめな拭き取りが必要
セラミック ★★★★☆
(高級感)
★★★★★
(傷・熱に非常に強い)
★★★★★
(汚れにも非常に強い)
簡単

ダイニングテーブル素材別の詳しい特徴

▪️無垢材ダイニングテーブル(天然木100%)

無垢材ダイニングテーブルの最大の魅力は、本物の木の温もりと質感です。経年変化を楽しめるのも特徴で、使い込むほどに味わいが増していきます。傷も「風合い」として楽しめ、調湿効果もあります。

ただし注意点もあります。無垢材は水分に弱くシミになりやすいため、コースターの使用が必須です。直射日光で変色する可能性があり、反りや割れのリスクも伴います。定期的なオイルメンテナンスが必要なため、ナチュラルな雰囲気を大切にしたい方や、手入れそのものを楽しめる方におすすめの素材です。子どもが小さいうちは傷を気にせず使える心の余裕も必要でしょう。

▪️突板ダイニングテーブル(合板の表面に薄い天然木を貼ったもの)

突板ダイニングテーブルは無垢材の質感を比較的低価格で実現できる素材です。反りや割れが少なく、無垢材より軽量なのも利点です。

ただし表面が薄いため、深い傷には弱いという特徴があります。剥がれのリスクもあり、経年変化は無垢材ほど顕著ではありません。木の質感は欲しいがメンテナンスの手間は抑えたい、というバランス重視の選択肢として人気があります。

▪️メラミン化粧板ダイニングテーブル

メラミン化粧板ダイニングテーブルは耐水性・耐汚性に優れており、傷がつきにくいのが特徴です。お手入れが簡単で水拭きができ、カラーバリエーションも豊富です。

質感は無垢材に劣り、高温の鍋は置けません(耐熱温度は180℃まで)。経年劣化で表面が剥がれることもあります。小さな子どもがいるご家庭や、日々の掃除の手間を最小限にしたいという方には、これ以上ない実用性の高さが魅力です。

▪️ガラス天板ダイニングテーブル

ガラス天板ダイニングテーブルは空間を広く見せる効果があり、水や汚れに強く、モダンな印象を与えます。

ただし指紋や水滴が目立ちやすく、冷たい印象になりがちです。強化ガラスでも割れるリスクがあり、物を置く音が響くのも気になる点です。スタイリッシュな空間づくりを優先する方や、こまめな掃除が苦にならない方には、この透明感が空間に開放感をもたらしてくれます。小さな子どもがいる場合は安全面も考慮して慎重に選びましょう。

▪️セラミックダイニングテーブル

セラミックダイニングテーブルは最高レベルの耐久性を誇り、熱い鍋を直接置けるのが大きな特徴です。傷や汚れに非常に強く、高級感があります。価格が高く重量があるため、冷たい印象になりがちという面もあります。

ただ、一生ものの家具として長期的な視点で考える方や、料理好きで熱い鍋を気にせず直接置きたいという方には、この耐久性と機能性が大きな価値を持ちます。

 

ダイニングテーブル素材選びのプロのアドバイス

Q: ダイニングテーブルで一番長持ちする素材は?

A: 耐久性だけならメラミン化粧板やセラミックですが、「長持ち=長く愛着を持って使える」と考えるなら、無垢材や突板の経年変化も魅力です。

Q: 子どもがいる家庭に最適なダイニングテーブル素材は?

A: メラミン化粧板が最も実用的です。食べこぼしや落書き、傷に強く、お手入れが簡単です。「傷も思い出」と割り切れるなら無垢材も良い選択です。

Q: ダイニングテーブルの素材と色はどう選ぶ?

A: 明るい色は空間を広く見せますが、汚れが目立ちます。濃い色は高級感がありますが、傷や指紋が目立ちやすい。中間色(ナチュラル〜ミディアムブラウン)が最もバランスが良いです。

④ 脚の形状と安定性|「座りやすさは天板ではなく"脚の構造"が決める」

なぜ脚の形状が重要なのか

意外に見落とされがちですが、テーブルの脚の形状は座りやすさと使い勝手を大きく左右します。デザイン性だけで選ぶと、「椅子が入らない」「足がぶつかる」といった日常的なストレスにつながります。

ダイニングテーブル脚の形状別比較

脚のタイプ 安定性 足元の広さ デザイン性 掃除のしやすさ おすすめの使用人数 こんな人に
4本脚
最も安定

角席が窮屈

定番デザイン

脚の間を掃除
2〜4人 安定性重視・定番志向
2本脚(T字)
十分安定

どこでも広々

スッキリ見え

脚が太く邪魔
4〜6人以上 大人数・足元の余裕重視
1本脚(センター)
やや不安定

最も自由

洗練されたデザイン

掃除の邪魔なし
2〜4人
(大人のみ)
デザイン性最優先
クロス脚(X脚)
安定している

クロス部に注意

個性的

クロス部が面倒
2〜4人 デザインと実用性両立

※ ◎=非常に良い、○=良い、△=やや難あり、×=不向き

主な脚の形状と特徴

▪️4本脚タイプ

最もスタンダードな形状です。安定性が高く、デザインの選択肢が豊富で、修理やメンテナンスがしやすいのが特徴です。

ただし角の席に座ると脚が邪魔になることがあり、6人以上で使う場合は短辺側の席が窮屈になります。4人までのご家庭で、何より安定性を重視したいという場合は、この定番の形状が安心です。

▪️2本脚(T字脚)タイプ

天板の短辺中央に太い脚が1本ずつ立つ形状です。どの席からも足元が広々としており、6人以上での使用に最適で、スッキリとした見た目が魅力です。

脚が太いため圧迫感がある場合もあり、4本脚より安定性はやや劣ります。ただ、来客が多く6人以上で食卓を囲む機会が多いご家庭では、この足元の広さが大きなメリットになります。

▪️1本脚(センター脚)タイプ

天板中央に1本の脚がある形状です。最も足元が自由で、デザイン性が高く、円形テーブルに多く採用されています。

安定性が最も低く、重いものを端に置くと傾くリスクがあります。小さな子どもがいると転倒リスクもあります。大人だけの暮らしで、何よりデザイン性を優先したいという場合には、この洗練されたフォルムが空間に個性を与えてくれます。

▪️クロス脚(X脚)タイプ

脚がクロスする形状です。おしゃれで個性的なデザインが特徴で、足元のスペースは比較的広く、安定性も確保されています。

クロス部分に足がぶつかることがあり、掃除がやや面倒です。見た目の個性と日常の使いやすさ、両方を大切にしたいという方には、ちょうど良い選択肢になるでしょう。

安定性チェックのポイント

テーブルを選ぶ際は、必ず以下の点を確認してください。

まず天板の端に手をかけて押してみましょう。ぐらつきがないか、安定しているかを確認します。特に伸長式テーブルは伸ばした状態でチェックすることが重要です。

次に脚の太さと素材を見ます。細すぎる脚は見た目はスマートですが、耐荷重が不安です。無垢材の太めの脚が最も安定します。

そして脚の位置も大切です。天板の端から内側に入りすぎていると、端に座った時に不安定に感じます。

座りやすさを左右する「脚間寸法」

座った時の快適性は、脚と脚の間隔で決まります。幅方向の脚間は最低90cmが必要で、これは一人あたり45cmに相当します。奥行き方向の脚間は最低60cm確保しましょう。これは足を組める余裕を持たせるためです。

特に4本脚の場合、角の席に座ると脚が膝の真横にくるため、テーブル下の有効幅が狭くなります。家族全員が実際に座って確認することをおすすめします。

⑤ 椅子との相性|「椅子が収まらないテーブルは空間を狭くする」

チェアインとチェアアウトの重要性

「チェアイン」とは、使わない椅子をテーブルの下に完全に収納できること。「チェアアウト」は椅子を引いて座るスペースのことです。この2つが確保できないと、常に椅子が出っぱなしになり、部屋が狭く感じます。

チェアインできる寸法の計算

チェアインを実現するために必要な寸法があります。テーブル高から椅子の座面高を引いた値が最低25cm以上必要です。さらに、テーブル下の奥行き(脚の内寸)から椅子の奥行きを引いた余裕が5cm以上あることを確認しましょう。

実例を見てみましょう。テーブル高が70cm、椅子座面高が42cmの場合、差は28cmとなりチェアインが可能です。テーブル脚内寸が75cm、椅子奥行が50cmの場合、余裕は25cmとなり十分です。

肘掛け付きの椅子の場合、肘掛けの高さがテーブル下に収まるかも要チェックです。

チェアアウトに必要なスペース

椅子を引いて座るには、テーブルの縁から最低60cmの空間が必要です。ゆったり座るなら75〜80cmを確保しましょう。

計算例を見てみましょう。テーブル幅が140cmの場合、両側にチェアアウトスペースとして60cmずつ、合計120cmが必要になります。つまり必要な部屋の幅は、140cmと120cmを足した260cm(2.6m)となります。

部屋の寸法と照らし合わせて、現実的に配置できるかを確認してください。

椅子の形状と相性

ダイニングテーブルと組み合わせる椅子の形状によって、使い勝手が大きく変わります。

椅子のタイプ チェアイン 省スペース性 座り心地
(長時間)
立ち座りのしやすさ 価格帯 適した配置
アームチェア
(肘掛け付き)
×
収まらない場合多
×
場所を取る

疲れにくい

肘が邪魔
高め 主座席・両端のみ
アームレスチェア
(肘掛けなし)

スッキリ収納

コンパクト

適度

スムーズ
中程度 全席・日常使い
ベンチ
まとめて収納

複数人座れる

背もたれなし疲れる

横から出入り
中〜高 片側・子ども側

※ ◎=非常に良い、○=良い、△=やや難あり、×=不向き

▪️アームチェア(肘掛け付き)

アームチェアは座り心地が良く、高級感があります。ただしチェアインできない場合が多く、場所を取ります。長辺の両端など、使用頻度の低い席に配置すれば、見た目の格式を保ちながら日常の使い勝手も損ないません。

▪️アームレスチェア(肘掛けなし)

アームレスチェアはチェアインしやすく、場所を取らず、立ち座りがスムーズです。ただし長時間座ると疲れやすいという面があります。毎日使うメインの席には、この機能性の高さが何より重宝します。

▪️ベンチ

ベンチは複数人が座れ、子どもの座り替えが簡単で、チェアインでスッキリ収納できます。ただし奥の人が出入りしにくく、長時間座ると疲れます。片側だけベンチにすれば、省スペース性と人数の柔軟性を両立できます。

プロが教える椅子選びの失敗パターン

失敗例1: デザインだけで揃えた
おしゃれな肘掛け付き椅子を4脚購入したら、すべてチェアインできず常に出っぱなし。部屋が狭く感じる結果に。

 

失敗例2: 後から椅子を買い足した
テーブルと椅子を別々に購入し、サイズが合わず収納できない。統一感もなく、ちぐはぐな印象に。

 

テーブルと椅子はセットで検討し、実際に組み合わせた状態を店舗で確認すること。可能なら、自宅の間取りを伝えて配置シミュレーションをしてもらいましょう。

⑥ 生活動線と配置の最適化|「家事のしやすさは"テーブルの置き方"で変わる」

ダイニングテーブルは動線の要

ダイニングテーブルはキッチン、リビング、廊下など複数の動線が交わる場所に置かれることが多いため、配置を誤ると家事効率が大幅に下がります。

理想的な配置の3原則

ダイニングテーブルを配置する際は、3つの原則があります。

第一に、キッチンとの距離は100cm以内にすることです。配膳や片付けの動線を考えると、キッチンカウンターからテーブルまでの距離は100cm以内が理想です。これ以上離れると往復の手間が増えストレスになります。

第二に、通路は最低80cm確保することです。人がすれ違える幅は最低80cm、できれば90cm確保しましょう。特にキッチンへの動線上は、調理中に家族が通ることを考慮して広めに取ることが大切です。

第三に、テーブル周りは360度アクセス可能にすることです。一方向からしか近づけない配置は、掃除もしにくく使い勝手が悪くなります。すべての席にスムーズにアクセスできる配置を目指しましょう。

間取り別の最適配置例

▪️縦長LDKの場合

キッチン、ダイニング、リビングと縦に並べる配置が基本です。

配置のコツとして、ダイニングテーブルはキッチンに近い側へ配置します。リビングとの間には明確な距離(120cm以上)を作りましょう。テーブルの長辺をキッチンと平行に配置すると配膳動線が短くなります。

▪️横長LDKの場合

キッチンとリビングが横並びになる間取りです。

配置のコツとして、テーブルの長辺をキッチンと垂直に配置します。キッチンカウンターの延長線上に配置すると一体感が出ます。ソファとの距離は最低40cm確保しましょう。

▪️対面キッチンの場合

キッチンカウンターとダイニングが向かい合う配置です。

配置のコツとして、カウンターとテーブルの間は80〜100cm取ります。カウンター側にベンチを置くと配膳が楽になります。テーブルの向きはカウンターと平行が使いやすいでしょう。

生活シーン別のチェックポイント

実際の生活シーンを想定して確認することが大切です。

朝の忙しい時間帯には、子どもの朝食準備と大人の身支度が同時進行できるか確認します。テーブル横を通って玄関に行けるか、キッチンとテーブルの往復がスムーズかもチェックしましょう。

夕食の団らん時には、テレビが見やすい位置にあるか確認します(ただし見えすぎても会話が減るので注意)。リビングのソファとの距離は適切か、照明の位置は食事に最適かも重要です。

在宅ワークや子どもの宿題の時間には、窓からの自然光が入るか、コンセントが近くにあるか、背後を人が通っても気にならないかを確認しましょう。

掃除のしやすさも重要

掃除機がかけやすい配置にすることも大切です。テーブル下に障害物がないこと(脚が太すぎない)、壁との隙間が掃除機の幅以上(15cm以上)あることを確認しましょう。ロボット掃除機を使う場合は20cm以上の高さが必要です。

日常の拭き掃除のしやすさも考慮します。椅子が軽く動かしやすいか、テーブル下に収納がないシンプルな構造かを確認してください。

よくある質問(FAQ)

Q1: ダイニングテーブルの平均的な価格は?

A: ダイニングテーブルの価格は素材やサイズによって大きく異なります。メラミン化粧板なら2万円〜5万円、突板は5万円〜10万円、無垢材は10万円〜30万円、セラミックは15万円〜50万円が相場です。長く使うことを考えると、予算内で最も質の良いものを選ぶことをおすすめします。

Q2: ダイニングテーブルの寿命は何年?

A: 素材とメンテナンス次第で大きく変わります。メラミン化粧板は10〜15年、突板は15〜20年、無垢材は適切に手入れすれば30年以上使えます。日常的な拭き掃除と、無垢材の場合は定期的なオイルメンテナンスが寿命を延ばす鍵です。

Q3: 伸長式ダイニングテーブルは便利?

A: 普段は4人用、来客時は6人用として使える伸長式ダイニングテーブルは便利ですが、注意点もあります。伸長部分の接続部に隙間ができやすい、重量があり動かしにくい、価格が高めなどのデメリットがあります。来客頻度が月1回以上なら検討価値がありますが、年数回程度なら固定式の方がコストパフォーマンスが良いでしょう。

Q4: 円形と角型、どちらのダイニングテーブルがおすすめ?

A: 円形ダイニングテーブルは全員の顔が見えてコミュニケーションが取りやすく、角がないため小さな子どもがいる家庭に安全です。ただし壁際に寄せられず、空間効率は角型より劣ります。角型ダイニングテーブルは壁際配置ができ、伸長式も選べるなど実用性が高いです。スペースに余裕があれば円形、限られた空間なら角型がおすすめです。

Q5: ダイニングテーブルの掃除方法は?

A: 素材別の掃除方法があります。
・無垢材:乾拭きが基本。汚れがひどい場合は固く絞った布で拭き、すぐに乾拭き
・メラミン化粧板:水拭きOK。中性洗剤を薄めた水で拭いても大丈夫
・ガラス:ガラスクリーナーで拭くと指紋が目立ちにくい
・セラミック:水拭きで十分。頑固な汚れは中性洗剤を使用
毎日の拭き掃除が長持ちの秘訣です。

Q6: ダイニングテーブルの配送と組み立ては?

A: ダイニングテーブルは大型家具のため、配送・設置サービスの利用をおすすめします。脚の取り付けだけなら自分でも可能ですが、大きなテーブルは2人以上での作業が必要です。マンションの場合、エレベーターや玄関のサイズを事前に確認し、搬入経路を確保しましょう。

まとめ|後悔しないダイニングテーブル選びのチェックリスト

ダイニングテーブルは毎日使う家具だからこそ、見た目だけでなく使い勝手を重視して選びましょう。この記事で解説したダイニングテーブルの選び方のポイントを、以下のチェックリストで購入前に確認してください。

ダイニングテーブル購入前の必須チェック項目

▪️サイズと動線

  • 使用人数に対して適切なサイズか(1人70cm幅が理想)
  • テーブル周りの通路は80cm以上確保できるか
  • 部屋に実寸大で印をつけて確認したか

▪️高さと座り心地

  • 差尺(テーブルと椅子の高さ差)は28-30cmか
  • 家族全員が実際に座って確認したか
  • 長時間座っても疲れない高さか

▪️素材とメンテナンス

  • 家族構成とライフスタイルに合った素材か
  • メンテナンスの手間を理解しているか
  • 長期使用を考えた耐久性があるか

▪️脚の形状

  • どの席に座っても足が当たらないか
  • 安定性は十分か(端を押して確認)
  • 掃除がしやすい構造か

▪️椅子との相性

  • チェアインできるか(椅子が収まるか)
  • チェアアウトのスペースは60cm以上あるか
  • テーブルと椅子の統一感はあるか

▪️配置と動線

  • キッチンとの距離は適切か(100cm以内)
  • 家族全員の動線を邪魔しないか
  • 掃除がしやすい配置か

最後に

ダイニングテーブルは家族が集まる大切な場所です。価格やデザインだけでなく、「毎日使う」ことを想像して選ぶことが、長く愛着を持って使える秘訣です。サイズ、高さ、素材、脚の形状、椅子との相性、配置という6つのポイントを押さえれば、後悔しないダイニングテーブル選びができます。

この記事が、あなたの理想のダイニングテーブル選びの参考になれば幸いです。

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※本記事はインテリアコーディネーター山田美咲の監修のもと、CAGUUU編集部が作成しました。

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